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地上波で見たい!

[東京原発] (2004) その2

東京

監督/山川元 出演/役所広司/段田安則/平田満/岸部一徳


主人公、カリスマ都知事の天馬(役所広司)が東京都の原発誘致の計画を告げるところから始まります。

東京 (2)

本来、絶対安全なものであうる原発を東京に誘致する事に異議などは無いはずですが都の役人は渋ります。ここから推進派と反対派の議論が展開していきます。テレビでよく見る討論シーンよりももっと軽く、ほとんど無知な人にも配慮された討論シーンで難しく専門的な内容もそれなりに解りやすく、今まで見えてこなかった原発の裏の部分がどんどん見えてきます。

東京 (4)

反面、推進派のいい加減な主張がいかに適当なものかをはっきり対比させています。この討論シーンはほぼワンシチュエーションで構成されていて芝居上手の役者さんたちの素晴らしい演技がぶつかり合います。

この部分の映画内で明かされる資料内容に対しては、即業界団体から早速、否定的な見解がネット上で公表されてます。素晴らしい対応力です。

どんなに反対派が主張しようとも知事はまったくブレません。その根拠は簡単、安全で安いエネルギーであり誘致すれば国から莫大な援助が発生します。しかもこの原発から得られる電力の大半は東京が利用しているという事実です。わざわざ遠くから送電線を利用して持ってこなくても東京にあれば安く利用できるという極当たり前の経済的な考え方です。

ここまでおっぴろげの討論はテレビでは決して見れないものです。
そして討論の中盤に知事の発言が現在の原発のあり方を明快に論じます。なぜ、東京ではダメなんだと。環境問題には口うるさいくせにコンクリートジャングルの東京に原発は容認できない。都会に住むに人の多さを考えるといざという時の保障が難しいとなどと綺麗ごと並べて語るのは矛盾していると。結局、当事者で無ければ原発問題なんてのは人には傍観者にすぎないと。等しく命のリスクを背負えと。


東京 (3)

まさに直球の意見であり触れられないタブーの部分が見えてきます。ここに本質があります。まったくオブラートに包まれていないこの主張を持つ映画を見せたくない団体が圧力を施行したのも良く解ります。

そしてこの後、この知事のとんでもない本当のプランが暴かれます。傍観者にすぎない都民を当事者にさせてこのエネルギー政策を国民に開かれたものにするという考えが。ここまでの展開は最高です。

ここから後半、別のエピソードが始まります。核燃料の輸送トラックを狙ったテロです。犯人はただの少年であり、国の対応のずさんな様を見せつけます。ようは管理者側の国のおそまつな体制を明確に批判しきっています。

東京

これだけ全編にわたって反原発を打ち出し、なおかつ映画として娯楽性を持っているこの作品を封印したのか。
これを見れば一目瞭然でしょう。



現在、危険判定もあいまいなまま、また原発は再稼働し始めています。それは電力不足となるという別の理由からです。全く本質をとらえようとしない政府の考え方に対してもう黙ってはいれません。
それは週末の大規模なデモで解ります。もう誰も騙す事ができません。今のこの状況を予言したかのようなこの映画、ぜひともゴールデンタイムにジブリ作品に変わって放送すべきです。


動画:【Z映画館】 東京原発 (2004)
【Z映画館】 東京原発 (2004)

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テーマ : 映画感想    ジャンル : 映画

自分の意見と映画

[東京原発] (2004) その1

東京

監督/山川元 出演/役所広司/段田安則/平田満/岸部一徳


映画ブログなんですがまず自分の思う事を最初に書きたいと思います。そのあとで映画についての感想などを紹介したいと思います。

原発=電気なんていう美しいイメージはいつから始まったんでしょう。僕らの世代では原発=原爆=危険という悪いイメージしかありませんでした。

東京2

技術進歩で電化製品がますます発展して便利性や画期的機能は今ではオプションではなく標準装備となり、それらを使用する電気エネルギーの消費量も同様に増加していきます。別に無くてもいい機能など無数にあるのにさも必要とばかり宣伝し、いつしかそれらは生活に無くてはならないものだとされていきます。CMや情報番組でトレンドとして取り上げ煽っていくやり方。

食洗機や乾燥機、テレビ電話や多機能テレビなど本当に必要なんでしょうか?数年前まで無くても良かったのに。

それに合わせて原発は未来のエネルギーだ、これからの時代に必要だ、みたいなクリーンイメージをCMでバンバン流していつしか原発は良いイメージにすり替えられていきました。知らないうちに国の画策でどんどん原発は作られていき、反対運動のような事は小さな一つのニュース位にしか紹介されませんでした。

でもみんながそれに同調してきた訳ではありません。原発に詳しい専門家や学者からその危険性はずっと指摘され続けていました。
実際、原発に絡んだ事故は度々発生していました。

科学の原子、いわゆる量子は未だ全容は掴みきれていません。つい最近ようやくフォッグス粒子なるものが発見されたばかりです。そうした未知の分野から得た原子力という大エネルギーのみに注目しそれを平和的に利用していこうなんて考え方はどうかしています。

大エネルギーを作る為に放射性廃棄物はどんどん量産されていきます。そんなの部分を公表せず、あたかも絶対必要なんだとする日本のエネルギー政策と関係する各団体。負の部分は未来へ先送り。

世界で唯一の被爆国である日本は核の危険性を世界のどの国よりも最も明瞭にアピールできます。でもその国のエネルギー政策が原発推しとは....

さらにこの負の部分を隠すようにアピールされ続けた安全性。絶対大丈夫なんだ、心配いらない、素晴らしいものなんだ。未来は明るい!
みたいなあらゆる業界団体と国ががっちりタッグを組んで広報活動に精を上げ、それらに反対するものは排除する、圧力の行使はひどいもんです。


僕たち知識のない人間には簡単にイメージの擦り付けが可能だよ、なんて思っていたはずです。なんせこの大計画を運営してきたのはエリート集団なんですから。甘い。そんな無知な集団でもその危険性は理解できます。なぜなら僕たちの大好きな映画や音楽、小説たちが教えてくれます。そして考えさせてくれます。

例えば僕の大好きなロックはいろんな事を教えてくれます。清志郎はストレートに原発はいらねぇ!と歌いました。その曲は圧力によって封印されました。曲の持つ原発反対アピールも解りますが最も重要なのは何故、封印されるのか?どうしてただの音楽を聞かせないのか。そんな見えない圧力の存在を清志郎は明確に教えてくれました。隠したいんだなという事はどんな馬鹿でも気づきます。圧力の力を使えば使うほどその秘め事がどんなに巨大なものかも解ります。

もし、ジョン・レノン清志郎が生きていれば何と唄ったでしょうか。今回の大参事を。

そしてこの映画、[東京原発]も見事に封印されました。制作後の二年間どこにも公開されませんでした。ようやく公開されてもあっという間に封印。そして無かった事のように消えていきました。

この映画は今、絶対に見るべき映画です。どんな無知でもこの映画を見れば圧力が何かは明確です。
次回は今後、地上波で間違いなく流されないこの映画の感想を。


テーマ : この映画がすごい!!    ジャンル : 映画

むきだしの愛

[愛のむきだし]  (2008)

むきだし (3)

監督/園子温 出演/西島隆弘/満島ひかり/安藤サクラ

前から見よう思っていましたが、ようやく視聴!いや~これ見てよかった!!大発見しました。

映画の主演でもある満島ひかりのなんとかわいいこと!!久しぶりに得した気分になりました。その映画もまたおもしろい!!

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あとでいろいろ調べたらこの映画いろいろ賞をとっていて評価も高い。もっと早くみるべきでした。
3時間を超える長尺な映画でしたが途中だれる事無く見れるというのはなかなかのものです。しかも内容がまた.....
何のジャンルに属する映画なのか解らない、かなりアングラなんですがコメディ要素も含まれてかなりライトです。


雰囲気的には深夜向けのドラマの感じの作りで人間の心の陰な部分を特化して表現されています。
この監督はそういう部分の表現が得意なのか他の作品もそういうテーマを持つ作品があります。
出演者も大物をそんなに起用されていません。どちらかというとほとんど俳優としてはそんなに知られてない方がメインで起用されています。さらに音楽はなんと"ゆらゆら帝国"です。決してメジャー向きでは無いアングラサイケバンドの曲とは。斬新です。


やはり一番重要なのは主役であるユウの西島隆弘、ヨーコの満島ひかり、コイケの安藤サクラの三人です。

物語はユウとヨーコの心情が中心であり、この二人が出会う事で話が展開していく仕掛けです。

むきだし (5)

むきだし (1)

屈折している二人の性格につけいって関わってくる存在がコイケです。

むきだし

最近、大河にも出演している西島隆弘は俳優のほうが向いているのかも。しかし顔が童顔過ぎて役幅がかなり絞られてしまいそう。[平清盛]もかなり無理した感じだし。
でもこの映画ではいい感じです。下系の演技もなかなかいい。アイドルのイメージをぶち壊したい感じがかなり伝わってきます。

この三人のややこしく、ドロドロした関係が前半部分に描かれています。
話題満載のエロシーンもたくさんあり、特に満島ひかりの体当たり演技は圧巻!!

むきだし (1)

この人も元アイドル。それが演技派女優へブレイク。もっともっと注目されていいと思いますが。いい作品と出会えたなら日本を代表する女優になる器かも。彼女の他の作品もチェックしなければ...

そして映画の内容は見事にハッピーエンドには成りません。そして....

なんとこの映画は2部構成なんです。その後は...

前半とうって変わってカルト教団の物語。まったく違う内容と思いますがリンクしています。

この二つの内容は設定こそ変わりますが映画の核は同一です。それはユウのヨーコへの一途な愛です。あんまり詳しく書くとネタバレになるんでやめときますがユウの思いはただ一つ、生涯愛するマリアはヨーコのみでありその思いはどんどん過激に展開し最後にはトンデモナイ事になってしまいます。さらにどんでん返しも!

むきだし (4)


最後までよく解らない空気感のまま突き抜けていく感じですが爽快感を感じました。必要ないシーンもかなりありますが、そういう部分をカットせず洗いざらい見せていく手法や全体に薄くかかる宗教観とくにカトリックに対する考え方など、見れば見るほどまだまだ発見できそうな未知の魅力のある作品です。

むきだし (2)

機会があれば再視聴してもう少し再分析してみたい映画です。タイトル通りの突き抜け過ぎの恋愛映画です。その辺の甘いラブストーリー好きの方はハードル高過ぎでついていけないかも。単純に恋愛つまり愛とは男女間の本能、動物的なものでありそれをオブラートに包まず、男は勃起女は濡れるということだ!とし綺麗ごとで愛を語る宗教などよりももっと崇高なものとする。
こんな事を監督は伝えたいのかも.....


ぜひ体験してみて下さい!!

テーマ : ★おすすめ映画★    ジャンル : 映画

青春映画です。

[ぼくたちと駐在さんの700日戦争] (2008)

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監督/塚本連平 出演/市原隼人/佐々木蔵之介/麻生久美子


なんとFC2ブログから派生した映画です。1970年代の田舎の悪がき集団VS駐在さんの抗争劇を描いたコメディ作品。

監督と脚本の二人はテレビのバラエティ畑で育った人らしく映画にもお笑い要素は満載です。

非常におもしろい映画です。これを見ると自分の学生時代を思い出してしまいます。
映画でいたずらを繰り返すママチャリ(市原隼人)と同様に僕も悪さを繰り返していました。住んでた所が映画のように田舎町ではないのでやっていた事は全然違いますが...


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この世代の男子学生は多分、今も昔もそんなに変わらないと思います。間違いなく違うのは情報量の違い位でしょうか。

当時は何も知識を得るものが無いんで実体験が全てでした。そうして危険度を自分なりに理解しながらいたずらや悪さをやらかしてました。ただ、尾崎豊のように社会の大人がみんな敵だとは思ってませんでした。厳しい環境に育ったならあそこまで思い共感できたでしょう。

映画内で敵対することとなる駐在さん(佐々木蔵之介)の存在は大人は敵という嫌悪の対象ではなくある意味、友達感覚のライバルです。

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例えるなら隣町の学校のヤンチャグループと敵対するかのような。

この駐在さんの悪がきたちに対する圧倒的威圧感が悪がきたちの健気な挑戦に共感できてしまいます。

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若者には欠かせない性の関心!この映画にも登場するエロ本も当時は唯一の参考書です。これしか無かったんです。本屋で買うことも出来ずみんなで公園やら河原の大捜索してた事を思い出します。この映画でもエロ本は大活躍です。

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それぞれの悪がき達のキャラもしっかり描かれていてあんな連れ、確か居たよな~(笑)

ママチャリ達の計画する馬鹿バカしいいたずらとそれに真剣に敵対する駐在さんが最高におもしろい!!
大人には想像もつかない馬鹿バカしい発想を必死で取り組む姿もまた自分の昔を思い出し笑える場面です。


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後半、しっかりホロっとさせる場面もあり笑いあり恋あり泣きありの日本人大好き青春映画としてはいいと思います。
多分、この映画に共感できるのは僕ら世代のおっさん位でしょう。でもこんな映画もあってもいいと思います。

ついでですが僕の大好きな麻生久美子さんも出演しています。かわいいです。


動画:【映画】ぼくたちと駐在さんの700日戦争
【映画】ぼくたちと駐在さんの700日戦争

テーマ : ★おすすめ映画★    ジャンル : 映画

日本の超有名な作品

[犬神家の一族] (1976)

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監督/市川崑 出演/石坂浩二/島田陽子/高峰三枝子/あおい輝彦


日本を代表する長編傑作ミステリーであり、現代映画のお手本のような映画です。また数々のパロデイを生み出しています。

監督は巨匠、市川崑。今をなお多くの映画監督にリスペクトされ続けています。

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本作は約40年前位ですが今もなお日本映画の金字塔として光り続けています。これは映画のおもしろさに新旧は関係ないということでしょう。現にこの古い映画を今見ても十分楽しめる作品です。

不思議な事にこの映画は30年後、まったく同じ監督、主演でリメイクされました。変更点もわずかにあります。見比べてみましたが、やはりオリジナルのほうが役者の圧を感じてしまいます。

主役は金田一耕介、石坂浩二が演じています。原作に忠実なキャラで汚らしい風体。一度見たなら忘れる事のない愛すべき名探偵。
この名探偵の活躍を描く原作小説の作者は横溝正史でこの映画はその作品集の中のある一遍の物語です。


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この長い映画を客に飽きさせる事無く緊張感を持ち続けさせるか?それは市川監督が作る映像マジックと演出によるものです。

独特の妖しい雰囲気と音楽、内容からグロ映画になりかねないこの作品はグロ要素を残しながらそうは見せない仕掛けがたくさんあります。
また今日の推理ドラマや刑事ドラマの基本となる演出はほぼこの映画に集約されています。


冒頭後15分位で事件のおおよそのあらまし、重要人物を一気に見せてしまう事で余計な説明的シーンを排除してしまいます。効果的な演出です。しかし、島田陽子さんは綺麗です。

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そして事件に関わる人物像の見せ方、殺人シーンの省略やラストのトリック説明。

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さらに強烈な怪しいキャラを登場させる事で見る側の意識をその人物へ集中させます。手品と同じ仕掛けです。

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回想シーンはモノクロ映像、スロー再生を多用させ、闇を生かした照明効果などあらゆる映像マジックがたくさんあります。

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とくに後半部部の金田一と犯人との会話シーンのカット割りは交互に相手の表情を素早く切り替えて見せる手法。お芝居風に見えないリアル感を感じさせる技法も使われます。そういった技の多用がこの長い映画を飽きさせない仕掛けです。

ほんらい探偵という人物は事件解決の為に活躍するべき役割を担う者ですがこの金田一耕介という探偵は違います。

傍観者です。

事件を止める努力はしていますが。市川監督石坂浩二さんに「金田一は天使だ」という演出をしています。それは事件自体は必然的に起きるものであって第三者の介入にはとらわれない自然なものであるという事。言い換えれば些細な動機から起こった事件じゃなく、もっと深く陰湿な大きな力が作用していて誰にも止める事は出来ないという事です。

だからどんなに金田一が頑張ろうとも止める事は出来ないんです。彼は罪びとに対して同情的に接しています。それは動機がすべて愛情にあるからです。それぞれの事件の裏には親子愛が存在しています。逆に被害者のほうが悪を持つキャラとなっています。

金田一はまるで天使が罪びとを救うかのように犯人に語りかけています。登場シーンやラストシーンはその天使がひっそり現れ、風のように去っていくイメージした描写に見えます。

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原作者が愛という概念は美しいものだけでは無く、時として罪をも犯すことがあるものであり決して清廉なものではないという事を金田一という人物を通して見ているんだという解釈した市川監。それに答える石坂浩二の演技と映像。素晴らしい映画だと思います。

本編は長いですがこれらの事を意識して見たらさらにおもしろく見れると思いますよ。

[高画質で再生]

【映画】犬神家の一族 (1976)  [動画]

テーマ : 心に残る映画    ジャンル : 映画


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